こころの挿入歌 狂宴
サークル: 能町りかこ
サークルHP:
発売日: 2025年02月26日 0時
ジャンル: 少女
少女たちのワレメ曲が満載のアダルト・ジュブナイル・アルバムの集大成
【収録内容】
1)全16曲 ファイル形式:MP3
2)ジャケットイラスト高画質版(2,400×1,800pixel)ファイル形式:jpg
3)おまけの少女イラスト(10枚)ファイル形式:png
■各曲のタグ情報入力済
曲名、アーティスト名、アルバム名、トラック番号など、タグ情報が入力済のため、
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■作者ホームページ
リカちゃんって呼んでね(能町りかこ)
https://ci-en.dlsite.com/creator/27338
拝啓 資本主義様
私は、何の取り柄もない作詞家でございます。ただ、あなたの網の目に絡めとられながら、それでも言葉を紡ぐしか能がない人間でございます。あなたは、私の少女たちを合法化し、価格を与え、市場の光の下に晒してくださいました。それは、祝福などではなく、単なる晒し者のように思えてなりません。私はただ、自分の内面を投げ出すことしかできない哀れな存在です。
少女たちとは、作り手の内面の垂れ流しであり、未熟で、誰にも顧みられぬまま、ただ漂うものでございました。ほんの少しでも、誰かの心に触れられるのではないかと、そんな馬鹿げた期待を抱いておりました。しかし、あなたが少女たちに価格をつけた瞬間、それは私の手を離れ、勝手に市場の中で評価されていくのです。正直、私はそのような評価に耐えられるような人間ではございません。それでも、少女たちを出さずにはいられなかったのです。愚かでしょうか?
無償であれば、まだ許されたかもしれません。いや、それでも私は許されないでしょう。ただの贈り物ならば、誰にも憎まれず、誰の心も煩わせることもなく、ただそこに在ることができたかもしれません。しかし、あなたが「価格」という烙印を押したことで、私の少女たちは「所有されるべきもの」となりました。そうして、背徳が生まれるのです。何も知らぬ顔で、少女たちが取引されていくのを見つめることしかできません。
私はあなたに抗えませんでした。無償のままでいれば、私はあなたの枠組みを出ることができたかもしれません。しかし、そんな潔癖さを貫けるほどの意志など、私には初めから備わっていなかったのです。あなたの支配の外に逃れようとしたところで、私の少女たちは誰の目にも触れず、ただ消えていくだけでしょう。せめて、あなたの市場の中で、生き恥を晒す道を選びました。それが作り手の選ぶべき道なのでしょうか?
市場に出た少女たちは、もはや私のものではございません。どこかの誰かが、それを手に取る。それは、私が望んでいたことのはずなのに、胸の内はひどく苦いのです。市場の論理に沿って、少女たちは「商品」となり、私の手を離れていく。その瞬間、私は自らを売ったも同然の気持ちになります。政略結婚のように、望まぬ形で娘を送り出す親のように。私には、それを見送るしかないのです。
あなたは、私のような人間を食いつぶしながら、堂々とそこに鎮座しておられます。私は、あなたなしでは何もできず、それでもあなたの存在に怯えながら、せせこましく言葉を紡ぎ続ける哀れな作詞家です。あなたがいなければ、私は誰にも知られず消えていくだけ。しかし、あなたに従ったからといって、果たして私に何が残るというのでしょう。
合法であることが、私たちを不自由にするのか。それとも、合法であるからこそ、私たちはその枠組みの中でささやかな自由を見出すのか。どちらにせよ、私にはもはや選択肢など残されていないのです。
敬具